遺言・相続

遺言書はやっぱり公正証書遺言の話

どうも!
沖縄の行政書士、酒井です。

今回は遺言書の話です。

ベタな話ですが、遺言書を作成するなら、絶対に公正証書がオススメです。
遺言書は、自筆証書遺言、秘密証書遺言、公正証書遺言の3つが主に用いられます。

自筆証書遺言は、費用があまりかからず、自宅で作成できるは魅力ですが、紛失、偽造、変造の恐れがあり、また記載方法に不備があると無効になる可能性もあります。このブログでも以前、ニュースをご紹介しましたが、押印の代わりに、「花押」を施してあった遺言書が「無効」という最高裁の判断がありました。なによりも、手で書かなければならないというのも鬱陶しいです。(ワープロ、代筆は不可です。)

毎年必ず1回は遺言書を見直して書き換えるというような方(そんな人いますかね・・・)なら、慣れているし、毎回公証人の手数料等を払っている場合ではないので、自筆証書遺言でもいいと思いますが、確実に遺言内容を実現したいと考えると、ちょっと不安な遺言書です。

秘密証書遺言は、自筆で書いたものでも、代筆でも、ワープロでもいいですが、作成した遺言書をもって公証役場にいき、証人の立会いのもと、封をして遺言書を公証役場で保管してもらう遺言です。
紛失、変造のおそれはなくなりますが、内容については公証人は関与しないので、内容がそもそも無効だったりしたら、ただの紙を公証役場で大事に保管しているということになってしまいます。

そこで、公正証書遺言です。これは、遺言者が公証役場に赴き(公証人が出張もしてくれますが、料金は1.5倍くらいになります)、遺言内容を公証人に伝え、公証人が遺言書を作成してくれます。こちらも秘密証書と同じく証人の立会いが必要です。
(誤解のない様に書きますが、いきなり公証人役場にいけばその場ですぐできるわけではありません。)
なので、遺言内容も公証人が確認しますし、公証役場に保管されるので一番確実な方法です。
また、自筆証書、秘密証書は裁判所で検認手続が必要ですが、公正証書遺言はこれが不要です。

遺言は相続人間の争いを減らすのに効果があると思いますが、無効だ、偽造だ!と争いになるような中途半端な遺言は、逆に残さないほうがいいかもしれません。

遺言書を作成しようとお考えの方は、公正証書で作成してください。

ここからは余談ですが、遺言書には上記の3つ以外の方法もあります。あまり使われることはないのですが、一応書いておきます。

上記の自筆証書、秘密証書、公正証書遺言は「普通方式」といわれます。
これに対し、「特別方式」の遺言もあります。

特別方式の遺言とは、危急時遺言(一般危急時遺言船舶遭難者遺言)と隔絶地遺言(伝染病隔離者遺言在船者遺言)の4つがあります。

一般危急時遺言は、疾病その他の事由で死亡の危急が迫っている人がする遺言です。立会い証人は3名以上。

船舶遭難者遺言は、船舶の遭難により、死亡の危急が迫っている人がする遺言です。疑問なのは、証人も同じ船に乗ってるのか、船が遭難してどこかに流れ着いた後なのか、果たしてどういう状況なんだろう?といつも思ってしまいます。立会い証人は2名以上

伝染病隔離者遺言は、伝染病のため行政処分により隔離されている人がする遺言です。立会い証人に警察官が入っています。警察官と、1名以上の立会い証人が必要。

在船者遺言は、船に乗っている人がする遺言です。船舶遭難者遺言と似ていますが、こちらは死亡の危急が迫っているわけではないのが違いです。

上記4つの状況のときに、これらを思い出したとしてもなかなか難しい遺言だと思います。

ちなみに私は、一般危急時遺言の立会い証人になったことがあります。
病院での遺言でしたが、遺言者は意識ははっきりしていましたが、意思能力とは関係のない疾患で医師に危険な状況にあるといわれている方でした。
残念ながら、この遺言者の方は、遺言の数日後に亡くなられて、遺言の効力が生じましたが、危急時遺言を作成した後、病状等が回復して元気になった場合は、「危急時遺言をした後、遺言者が普通方式で遺言ができるようになった時から6ヶ月間生存した場合には効力を失う(民法983条)」となっています。

特別方式はとても不安定な状況での遺言ですのでオススメはできません。しつこいですが、やっぱり普通方式の公正証書遺言がいいですね。

では、また。

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