会社・法人設立

会社設立の手続②「商号・本店所在地」

どうも!沖縄の行政書士、酒井です。

今日お客さんと雑談中に「名字」の話になりました。
自分は内地出身なので、名字は「酒井」で回りに酒井なんていないのでカブることがないというような話をしていると、お客さんが、
「沖縄にもサカイって名字ありますよ」
ええっ!初耳。で、ネットで調べてみると、内地から来た酒井という人でなく、少ないながらも、もともと沖縄にサカイさんはいるんですね。文字は酒井以外に「佐加伊」と書いたりするようです。まだ会ったことはないです。

前回、定款の絶対的記載事項のうち、目的について書きました。確認のため絶対的記載事項をもう一度挙げておきます。

・目的
・商号
・本店の所在地
・設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
・発起人の氏名又は名称及び住所

今回は、商号本店所在地についてです。

まず、商号ですが、説明するまでもなく、商号とは会社の名前です。株式会社なら、「株式会社○○」「○○株式会社」というように、株式会社と記載しなければなりません。前につけても後ろにつけてもいいです。お目にかかったことはありませんが、中間にあってもいいそうです。「○○○○株式会社□□□」とかです。見たことありますか?

○○や□□の部分は基本的に何でもいいですが、原則、記号は使えません。「株式会社サ★カ★イ!」はダメです。ただし、字句を区切る際の記号としてなら使える場合があります。「株式会社オフィス・サカイ」は大丈夫です。でも、「株式会社・サカイ」はダメです。会社の種類を表す部分を除いて最初に点を置くことはできないとなっています。中点以外にも区切る記号として「&」、「-(ハイフン)」、「,(コンマ)」なども使えます。細かいですね・・・

つぎはローマ字。これは大文字、小文字とも使えます。「株式会社SAKSAI」とか「株式会社Sakai」とかです。以前は使えなかったのですが、今は使えるようになりました。

他には、他の種類の会社と誤解させるような表記もできません。馬鹿馬鹿しいですが、「株式会社合同会社」なんて商号はどっちか分からないですよね?これはダメです。「社団法人サカイ株式会社」とかもダメです。

あと、「銀行」という文言は、銀行以外はつけてはいけないです。銀行は誰でもできるわけじゃなく、内閣総理大臣(だったかな?)にお墨付き(認可)を貰ってはじめて営業できます。他にも、債権管理回収機構(サービサー)とかもダメです。弁護士にしか設立は認められていないからです。「株式会社サカイ銀行」とか、「サカイ債権管理回収機構株式会社」とかつけられません。

まだまだ続きます。

業種と商号のイメージが一致している必要はないということも覚えておいてください。。例えば、「株式会社サカイ衣料」という商号で飲食店や不動産業を営んでも、事業目的さえ入っていれば問題ありません。まあ、普通はそんなことしませんが、考えられるケースとしては、「株式会社サカイ衣料」で、アパレル業をやっていて、飲食業にも新規の事業展開していこう!なんてこともあります。この場合に商号を変える必要はないということです。(普通変えるでしょうけど)

ちょっと話が変わりますが、個人事業主が会社を名乗ってはいけません。罰則もあります。個人事業主の私が名刺に株式会社サカイと書いて配って回ってはいけないのは当然です。

商号については、旧法から随分緩和されたので書くことはあまりないと思ったのですが、書き始めると結構ありますね・・・ダメダメと書き連ねたので、厳しいように思うかもしれませんが、それ以外はフリーです。(細かいことを言えば他にもあるので、言い切っていいのか分かりませんが、上のルールを守って常識的な商号を付ければ大体は大丈夫だと思います。)

旧法では、類似商号といって、「同一市町村において同一営業のために他人が登記したものと判然区別できないときはその商号は登記できない」という決まりがありました。現在、この規定は廃止になったので細かく説明する必要はありませんが、簡単にいうと、沖縄市内に「株式会社A」という不動産業者が存在する場合に、同じ市内で「株式会社A」はもちろん「株式会社a」とか「A株式会社」という商号で不動産業を営む会社を設立しようとすると、商号が同じ、または似ているという理由ではじかれていたというものです。なので、旧法時代は、法務局で設立前に商号がずらっと書かれている商号登記簿を片っ端から見て調査していました。現在でもコンピューター端末が法務局にあり、商号の調査はすることができます。

ただ、現在でも注意すべき場合がひとつあります。
同じ場所同じ商号は登記できません。
「沖縄市胡屋○丁目○番○号」で、「株式会社A」が既にあるとき、同じ「沖縄市胡屋○丁目○番○号」に、「株式会社A」を設立するというのは不可です。どっちがどっちだか分からなくなるからです。ただ、後から設立する方が「合同会社A」や「A株式会社」、「株式会社エイ」であれば設立可能です。
もう少し掘り下げると、「沖縄市胡屋○丁目○番○号101号室」の「株式会社A」が存在するとき、「沖縄市胡屋○丁目○番○号102号室」に「株式会社A」を設立することはできます。紛らわしいですが部屋番号で別の会社と判別できます。しつこく更にもう一つ、「沖縄市胡屋○丁目○番○号」で、「株式会社A」があるとき、「沖縄市胡屋○丁目○番○号102号室」で、「株式会社A」を設立する・・・いけそうですが、ダメです。

だらだらと書きましたが、現在は商号がよそとカブったからといって手続は止まらないということです。
ですが、すぐ近くに同じ商号の会社があるのに敢えて同じ商号をつけることもないと思います。また業種が同じだったりしたら、登記法はよくても、商標法とか不正競争防止法とかでは問題となることもあります。

予定はないですが、将来、私が引越業を始めて「株式会社引越しのサカイ」と商号を付けたら、きっと何かしらのお叱りを受けると思います。

疲れた・・・

本店所在地についてですが、定款に会社の本店所在地を定めます。定め方は、「本店は沖縄県沖縄市に置く」と市町村までで止めておくか、「本店は沖縄県沖縄市胡屋○丁目○番○号に置く」と具体的な地番まで定める方法があります。
「沖縄県沖縄市に置く」の方でも、登記するときまでに、発起人が具体的地番まで決定して登記しなければならないのですが、2つの違いは、本店を移転する場合に出てきます。

定款で具体的地番まで定めてしまうと、同じ市内で本店を移転した場合でも、地番が変更になるので、定款変更の手続が必要になります。定款変更は株主総会の特別決議を経なければならないので、手続がちょっと面倒です。
その点、「沖縄県沖縄市に置く」であれば、同じ市内での移転なら定款は変更しなくていいので、株主総会は不要で取締役だけで変更できます。なので、一応オススメは、「沖縄県沖縄市に置く」と定める方になりますが、株主1人、取締役1人の小規模な株式会社や、家族だけが株主である会社では、どっちでも大差ないです。

思ったより長くなってしまいました・・・
ではまた

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